かの書房がゆく!

札幌市豊平区に2019年3月18日(月)オープンの新刊書店「かの書房」です。本屋さんからのお知らせなどを書いていきます。

気が付けば

雪も溶けてきたな~とウキウキしていたところに今日の積雪でしょんぼりとしたかの書房です。

 

気が付けば3月14日。

あと4日でオープンです。

ありがたいことに、オープン前からいろいろな取材のお声がけをいただき、ウェブマガジン「カイ」さん、STVラジオさんにも出させていただきました。

この後は道内版朝日新聞さん、アルキタさんにも出て来るかと思います。

露出しすぎじゃない?と思われるかもしれませんが、ローカルネタですので、あれに出ましたこれに出ましたとうるさくてもご容赦ください。

 

そしてさらにありがたいことに、オープン前から書籍の注文・定期購読のご依頼を頂いております…!

ありがとうございます、ありがとうございます…!

「近くに本屋がなくて困ってた」

というお声を頂くと叫びだしたいくらいうれしいです。

規模は小さく、代表の好みで偏った品ぞろえですが、本当に普通の新刊書店ですので、チェーン店で売っているものは基本的になんでもご注文承れます。

ただ、北海道のどこの書店でも言えますが、ご注文に関してはお時間を少々頂いております。

そちらだけ、どうぞご了承くださいますようお願いいたします。

 

ところで皆さんはe-honというサイトをご存じでしょうか?

オンライン書店e-hon : 本 コミック 雑誌 通販

インターネットで注文して、指定した本屋さんにお品物が届き、それを買いに本屋へ行くというシステムのサイトです。

3月15日より、かの書房も加盟致します。

お店には行けないよ~!という遠方の方でも「お気に入り」のお店に設定していただけると私もちょっとだけご褒美がもらえるので嬉しいです。えへへ。

 

 

 

 

さあ、ここまでお付き合い頂いた皆さまは「かの書房」を気にかけてくださるありがたいお人、もしくは書店・出版業界の方ということで、ひとつ…ふたつ?悲しいご報告をしなくてはなりません。

大きな声では言わないでと言われていますので、Twitterを使わずここで、中くらいの声で言います。

 

①3月18日(月)に、文庫・文芸書は入荷していないです!

②図書カードの取り扱いは4月ごろになる見込みです…!

 

推しの作家さんの作品も入荷していません…公認をくださった先生方、楽しみにしてくださっている皆様、本当に、本当に申し訳ございません。

 

なぜこんなことになったのか。

 

まずは①からご説明させて頂きます。

初期在庫(オープン時に店に並べたい作品)を選定し、まとめてデータを取次さんに出したのが2月10日ごろ。

そして、順繰り入荷してくる予定でした。

児童書は割と順調に入荷し、クラウドファンディングで選書していただいたタイトルも比較的スムーズに入荷してきました。

そして一昨日のことです。

「文庫と文芸書、出版社から入荷してないからオープン後に入荷します」と連絡がありました。

ちょっと待って待って、文庫と文芸書ってウチの看板商品ですけど?!

そんな悲鳴もむなしく、小規模書店、個人商店、試される大地北海道…とにかくいろんな要素が合わさり、後回しにされ、オープン時に目玉商品が入荷しないということになってしまいました。

 

そして②の図書カードについてです。

これは私のこだわりというか、本屋さんで図書カードを使えないのはもったいない!という気持ちが強かったので、12月オープンと掲げていたころから「図書カードを使えるようにしたい」と散々言っていました。

そして打ち合わせでは図書カードの手続きについてあれこれと聞いていましたし、図書カードを扱いたいんだ!ととにかくアピールしていました。

しかし…現実は厳しかったんです。

図書カードは図書普及協会という会社さんが発行しています。

本屋は直接協会さんとやり取りをし、図書カードを仕入れたりしているのです。

ですので「私も扱いたいんです!」と協会さんにお電話したところ、各取次を通してくださいと言われたので、担当さんに確認。

1回目「本社に聞いてみます」

2回目「書類の到着待ちです」

そしてこれも一昨日。

「利用開始の‘審査の書類‘があったけど、かのさんのほうに渡ってなかったみたいなのでそれを書いてもらって、審査通ってからになるのでオープンした後に利用開始になります」

 

マ ジ で す か 。

 

3月って割と図書カード動くじゃないですか。

卒業シーズンですよ?

「卒業と入学のお遣い物に図書カードお願いしようかしら」と言ってくれていた親族に平謝りしました。

 

つまり、取次がやらかしちゃったということです…

そして、かの書房のような小さい本屋を応援してくれないという現実です…。

 

でも本は取次を通さないと入荷させられないというジレンマ。

本当に本を売りたいのか?書店業界を盛り上げていこうと思っているのは現場の人だけなの?という何とも表現できない怒り。

取次さんに「自分たちのやり方でいいのか?」と疑問をもってもらう、意識を変えていってもらうにはどうしたらいいのか…

そんなことを考えてしまうオープン4日前のかの書房でした。

 

商品がすべてそろっていない状態でオープンさせてしまうこと、本当に申し訳ありません!