かの書房がゆく!

札幌市豊平区に2019年3月18日(月)オープンの新刊書店「かの書房」です。本屋さんからのお知らせなどを書いていきます。

オープンから今日まで

春の陽気は何だったのか、雪景色に戻ってしまい、相変わらず春は遠い…と今朝も雪かきをしていました、かの書房です。

いままではふわふわとした「多分本屋になる店」になっていましたが、3月18日、かの書房は「実在する本屋」になりました!
開店当日、たくさんの花が届き、差し入れ、開店祝いをご持参してくださる方もいて、本当にありがたいな、皆さんのご期待にお応えする店にしなくては…と身の引き締まる思いになりました。
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それから一週間経ち、毎日少しずつですがご近所の方がいらっしゃるようになりました。

「おかあさん、ドリルあるよ!あっ、絵本もこんなにある!」
「きれいね、本屋さんだよ!すごいね!」

そんなお子さんの声が聞こえ、

「2冊買っちゃダメ?」
「ダメ、一冊だけです」

なんていう親子のやりとりも、私自身が親と本屋さんでやっていた記憶が呼び起こされ、諸事情でマスクをしている口元がにや~っとにやけます。

「看板が出ていたけどなかなかオープンしないから、もう開かないのかもねって話していた」
「子どもがオープンを楽しみにしてたんです」
「本屋が近くにできてうれしい。また来ます」

そんなご近所の方の声も聞くことができ、私はなんて恵まれているんだろうと目頭が熱くなったのも一度や二度ではありませんでした。
店内でこれ読んだあれ面白かったと話に夢中になる学生さんも、静かにじっっっっくり一冊一冊ご覧になる方もいらっしゃって、ああ、本屋になったんだなあと他人事のように感じています。
そしてなにより、開店の報せを聞きつけて函館や旭川からご来店される方、ツイッターずっと見てました!という方、テレビや雑誌、新聞をご覧になったという方、ラジオを聞いて気になっていたという方もいらっしゃり、メディアの力は偉大だなと改めて思った次第です。

実は火曜日にまたラジオに出ることになりました。
詳細はまたツイッターの方でつぶやくかもしれません。


そして土曜日に開店エッセイ下が新聞に載り(上はオープン前の16日に載りました)、それを見てご来店された方、このブログやツイッターをご覧になっていて、メインディッシュの入荷が遅れているのをご存知の方も本日はたくさんいらっしゃいました。
しかし、大変申し訳ございません。メインはまだ入荷していません。

これについては深く言及すると暴言の嵐になりそうですので、いつか発売されるかもしれない「かの書房の奮闘エッセイ」をご期待ください。
もしくは貸し本棚に「奮闘エッセイ」か「書店員Kの奮闘」なんてタイトルで置いてあるかもしれません。

メディアでご覧になった皆さんは入荷が遅れている話なんて知るわけもありません。
そこでご覧になった、私が掲げる「推しの作家」と「北海道の作家」…特に文庫や文芸書をお目当てにご来店されています。
わざわざご来店いただき、入ってみたら文庫も文芸書もちょろっとしかない。

「なんだ、子供向けの本屋さんじゃん」

という、帰りがけの残念そうな声も聞こえています。
「18日には遅れるが今週中には入荷するだろう」という気持ちでいたため、予定通り開店し、読み物を期待されていた皆様のご期待を裏切る形となってしまいました。
本当に申し訳ございません。
本日は特に文庫と文芸書をお求めになる方が多く、少ししかない棚を見てささっとお帰りになってしまいました。
違うんですこれは取次さんから入ってこないだけで用意していないわけではないんですきっと数日後には棚も変わっていますと縋りつきたい思いでお帰りになる後姿を見ていました。
はじめてご来店されて棚がスカスカ、しょぼいな、と感じるお店には足を運んでくれないよな…と思わず頭を抱えること数回。

担当さんの話を信じるならば明日、14箱入荷する予定と聞いています。
これから文庫と文芸書用の棚を作って、明日に備えたいと思います。

店頭では手書きでガリガリ書いたペーパー「かの書房通信」の配布をはじめました。
字が小さいので次回からはPCで作ろうかなと考え中です。
そちらには4月からの営業時間の変更・4月のお休みを記載しています。
このあと営業時間に関する記事を書きますので、そちらでもご確認できます。


順風満帆とはいきませんでしたが、どうにかこうにかオープンを迎えることができました。
応援・ご支援くださった皆様に御礼申し上げますとともに、これからも「かの書房」をどうぞよろしくお願い致します。